権現舞権現舞


(一社)岩手県建設業協会設立70周年記念祝賀会の早池峰神楽

午前5時30分起床。浅草は雨。金曜日は、盛岡グランドホテルにて(一社)岩手県建設業協会設立70周年記念式典と祝賀会だった。沢山の人達に囲まれて設立記念式典と祝賀会が出来ることの何と素晴らしことか。70年、あたしよりも十才歳上の勘定になる。良い時もあったし、苦しい時もあったろう(あたしが知るだけでも色々あった)。

嫌いな奴も好きな奴もいたろう。そういう個人の闘いの場であると同時に、協会があるからこそ個々の会社というものが今ある。そして個人が生きている。と同時に「個」(それぞれの会社)が「種」(協会)をつくっているのも確かである。正に「種ー個」の関係がここにある。

式典で呼ばれる表彰を受けた団体名そして個人名を聞いていてそう思う。でも兎に角70周年を一緒に祝う。そのお祝いの中で、式典に「神楽幕贈呈式」という、ちょっと何の関係あるのか分からない項目があった。そして祝賀界でもアトラクションとして早池峰大償神楽と早池峰岳神楽の2団体の名前がある。なんなんだろうと(あたしは)思う。

やがて祝賀会のアトラクションの時となり、この2つの団体が神楽を披露した。あたしは最初はなんなんだろうと思い、いい加減に見ていたのだが、刻むようなリズムが心を奪う。やがてお客さんとの挨拶も終わり、ようたく神楽をじっくりとみられる時間を得た。場は「権現舞」になっていた。そして驚いた。なんて楽しくリズミカルなそして荘厳な舞なんだと。

「権現様」に向かって米を差し上げる。そして次に酒を献じ、水桶に柄杓をそえて差し出す。柄杓で水桶の水をくんでそれを四方にかける。これは正に「火伏せ」だ。そして木下会長が「権現様」の幕の下をくぐって息災延命を願う「胎内くぐり」を行なう。「胎内くぐり」をすることで生まれ変わるのだ。

あーいいな、と思う。そして、あたしは岩手県にいるのだなと思った。浅草で呑むのと寸分も違わぬビールと料理、ただし確実に違う神楽のリズム。そのリズムが会場を覆う岩手県建設業協会設立70周年記念の祝賀会だった。最後の森田副会長の挨拶もよかった。素敵な時間をありがとうございます。