鮭の酒粕煮鮭の酒粕煮


佐藤水産の吟穣百選をいただいたのだ

午前3時起床。浅草は晴れ。明日(7日)に緊急事態宣言がでるようだが、あたしの生活は今まで通りでたいして違わない。一方、このコロナ禍の中、飲食店業界は完全な負け組となってしまうだろう。補償は1日5万円とは云うが、底辺の広い業界である。例えば補償のない「豊洲市場」等はどうなるのだろう。

さて、昨年の暮れに、札幌の「砂子さん」から「佐藤水産」の「吟穣百選」が届いていたのだが、その中の「熟成紅鮭」を使って「酒糟煮」をつくってみた。「鮭」はあらかじめカットされていたので、切り身をそのまま酒粕で煮込んでみただけである。

あたしの好きな「酒粕煮」は、「鮭」と「酒粕」以外にはなにも使わない。鍋にお湯を沸かし、「鮭」の切り身を入れ、「酒粕」を溶かして煮るだけである。この素朴な「酒粕煮」は実にうまい。ウチではこれを正月に食べるけれど、「酒粕煮」を正月に食べるところなどあるのだろうか。

鮭の酒粕煮は万能なのだ

あたしは子供の頃から食べていた気がするが、今のものは、子供の頃に食べたものとは明らかに味が違う。何よりも塩味が違うのだ。若い頃なら、いくら塩辛くても、辛くて結構、とばかりに、辛いものを食べていたものだ。酒粕に溶け込む「鮭」の塩味を楽しむようにだ。

しかし、今はあまり塩味は必要ないのである。いつも云うとおりあたしは糖尿病なのであり、半分しか機能しない腎臓をいたわって生活している。さらに云えば、酒粕もあまり身体にはよくないものだ。でも年の初めのこの「鮭の酒粕煮」は欠かせないのだ。

それは酒粕のエキスが「鮭」に入り込むのと同時に起きる、「鮭」の塩味と旨味を引き出す作業故である。その作業を、なにもしないでもやっている不思議さ。しかしこの滋養はなんなのだ。ご飯のおかずにも、そして酒肴にも、この「鮭の酒粕煮」は万能なのだ。

紅鮭

吟穣百選