浅草角萬
午前3時40分起床。浅草は晴れ。「浅草角萬」である。この店はちゃんと「結界」が存在する店なのだが、何度が通っているとその「結界」が気持ちよくなってくる。と云っても「ゆで太郎」のように気楽に入れるものではなく、それは第一に値段の問題だろう。ランチと気楽にと云っても「ゆで太郎」の2倍はするのだ。
「浅草角萬」があるのは、浅草四丁目のどん詰まりの様なところで、一葉桜・小松橋通りを挟んで、その向こうは浅草五丁目になる。直ぐ近くには「浅草警察署」もあり、「浅草寺」の裏側、所謂。裏浅草に中でもディープな一角だ。そこに竜泉から引っ越してきたのが「角萬」なのである。
そんな裏浅草界隈の街のお客さんだ、「ゆで太郎」のようにはいかない(笑)。そんな値段と客の「浅草角萬」である。「結界」はあるのだが、それにも増して人を惹きつけるものが「ひやにく大盛」であろう。これは「ひやし肉南ばん」の「大盛」なのだが、店に中でお客さんの8割がこれを頼む。
うどんの様な太い蕎麦、それに葱と豚肉がたっぷりと掛けてある。これをみんながわしわしと食うのだ。なんとワイルドな店なのだろう。そんな中、あたしは「天ぷらそば」を頼んでみた。最近「天ぷらそば」にはまってしまっているのだが、この「天ぷらそば」は店一番の値段が付いている。
天ぷらそば
あたしの好きな、同じ通りにある(まあ、浅草三丁目ではあるが)「弁天」よりも値が張るのだよ。ただ「弁天」のそれは天下一品だ。よし今日は期待して食べてみよう、とあたしは店の奥の二人掛けのテーブルにすわり、「天ぷらそば」を待っていたのだ。
そうこうしている内に「天ぷら」が上がったようだ。蕎麦丼が届き、中を覗けば大きな「海老天」があった。それは形は悪いし、お世辞にも垢抜けたなどどは云えないものだった。しかしそれが「浅草角萬」らしさなので有る。客は観音裏で商いをする人々なのだ。おー、やるなーと思わすにはいられない。
太いうどんのような蕎麦も、黒い汁のせいで「冷や肉」ほどは目立たないじゃない。早速「海老天」を食べてみる。なるほど、この大きさは衣で倍になっているのだなと感心させられる(笑)。いやーこれは思いの他「角萬」になっていた。いいものを食わしてもらったのだ。[浅草グルメ]
浅草角萬
東京都台東区浅草四丁目45-4