白一
午前5時40分起床。浅草は晴れ。
この日は家人の誕生日の前日。つまり、前祝いに「どこへでも一緒に行く」と約束していたのだが、なんと彼女が選んだのは「白一(しろいち) 渋谷店」だった。
それで銀座線の端から端まで、浅草から渋谷まで電車に揺られて出掛けたのだ。
「白一」はアイスクリーム屋である。かつては浅草に店があった。友人がそれを確かめたそうだが、今のスタッフには当時のことは分からないらしい。
おそらくオーナーでなければ把握していないほど、ずいぶん昔の話なのだ。
掲げられた看板は浅草時代にはなかったものだが、そこにある「白一」の文字が読めるだろうか。
そう、予定は真っ白。何物にも縛られていない、「白い時間」を白一と共に過ごすのである。
この「こだわり」の筆致こそが「白一」なのだし、浅草時代から変わることのない、「白一」のアイデンティティ(identity)なのだ。
あたしは、何時ものように「牛乳フロート」、家人は「ナチュラルアイス」をオーダー。
運ばれてきた「牛乳フロート」から牛乳を一口飲み、スプーンでアイスをすくう。
うん、相変わらぬうまさだが、今日は少し量が多い(笑)。
ここのアイスは、普段想像するソフトクリームとは全くの別物だ。
巻き上がってから「10秒後」が最高の食べ頃と謳っているが、時間が経つにつれて表面がギュギュッと固まり、中が柔らかくなる。
その独特の食感の変化こそが「白一」の真骨頂なのだ。
そして、ここからがこの店に来るたびのあたしのルーティンなのだ。
家人の「ナチュラルアイス」が、コーンの部分だけ残された状態でこちらへ回ってくる。実は、あたしはこのコーンが大好物なのだよ。
コーンと、そこにほんの少し残ったアイスを一緒に食べる。
サクッというコーンの歯応えが、アイスクリームのうまさと相まって、それはそれはうまいのである(笑)。
結局、食べ終えたらもう一つ「ナチュラルアイス」を買い足すのだ。
もちろん、家人が外を歩きながら食べるためにだよ。 ……勿論、あたしも少し貰うのだけれどね(笑)。
少しのアイスとコーンの部分だけ残された状態でこちらへ回ってきた
白一 渋谷店
東京都渋谷区神南1丁目7-7 ANDOS2ビル 1階

