かきあげそば
午前5時10分起床。浅草はくもり。二日目の北上野、あたしは来るときに目をつけていた満月という蕎麦屋に立ち寄った。なにが旨いのかわからないので、店先にサンプルのあった「かきあげそば」をたのんでみた。それも大盛でである。
ここの「かきあげ」は、ドブンとつけ汁の器の中に入ってやって来た。ワサビと葱は別添えである。いや、これは予想しなかったことで、「かきあげ」用のつけ汁は、別に用意してもらいたかったのだが、これが店のデフォルトならば仕方がない。
しかしこのそば汁、どうやったら付属のワサビを使えるのだろうか、とちょっと考えてみる。これだけ「かきあげ」がどっぷり浸かっていては、いくら考えても答えが出ようもない。
そんなことより、この「かきあげ」を食べてしまおう、とおもいきりかぶりつく。と、うん、これはこれであたしの好きな「天ぷら」の味だ。サクサクでなく、しっとりと揚げてある。それもあまり上等ではない、どこをどうみようと「かきあげ」である。
その「かきあげ」を思い切り汁に浸してフニャフニャにすれば、あーなかなかにうまいのだ。正に若いころ食べた「天ぷら」の味がする。それも我が家の「天ぷら」だ。細めの蕎麦も喉越もよろしく、今日の