「街的」な「おおもりそば」「街的」な「おおもりそば」


「街的」な「おおもりそば」

午前5時30分起床。浅草は雨。はじめての処で「そば」を手繰ろう、と云うとき、あたしは「もりそば」を頼んでみる。「もりそば」は、はっきり云って「そば」を茹でて水を切ってもっただけである。もの凄く単純な食い物である。

そんな単純なもので店の味が分かるのか、と云われれば、「だいたい解る」、と答えたい。それでも「凄くだいたい」だが、この「だいたい」で世の中は動いているのだから、この世間は「だいたい」なのだ。

まあ、「そば」は嘘のようにうまいものがあるが、それは東京ではお目にかかれない。東京で手繰る「そば」は東京の働く人達の昼餉だ。

この「そば」は正に東京で働く人達、それも東池袋1丁目の為のものだ。その意味では「街的」である。まさに「寿司と洋食と蕎麦は、近所のがいちばんうまい」。のである。

だから余所者のあたしなぞが手繰ると、思い切り美味しいという分けではないが、「成る程」、と相づちを打ちたくなる。まさに「もりそば」が有る。それを大盛で手繰りながら、午後からもうひと働きしてよう、という気力をもらえるのだ。

ならや
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ならや