新戒ねぎの天ぷら新戒ねぎの天ぷら


新戒ねぎ

午前4時40分起床。浅草は晴れ。一昨晩は深谷駅前に宿をとり、さて夕餉は何をたべようか、とたいした考えもせずにホテルの側の「千寿庵」というところに入った。ここは蕎麦屋だが、まずはビールと「おおもり」をもらう。

ビラふと壁を見ると「新戒ねぎの天ぷら」と書いてあるビラを見つけた。それも半本分で200円だ。そうだ深谷は「ねぎ」が有名なんだ。「深谷ねぎ」があるじゃないか、と思い急いで追加注文した。

しかし「新戒ねぎ」とはなにものなのだろう。あたしが日々食べているものは「千住葱」といって千住でとれたような名前をしているが千住の産ではない。ただのブランドである。

まさか「新戒ねぎ」もそうではあるまい、と思いながらポスターを見ると、それはまさしく「深谷ねぎ」の中の「深谷ねぎ」だった。

「新戒ねぎ」とは、深谷市新戒地区の農家が生産しているねぎだそうで、ねぎの生産で知られている深谷市の中でも、この地区が特に肥沃な土壌で、ねぎ作りに適しているため、「深谷の中でも、新戒地区のねぎは格別」ということを、地元の人は誰でも知っているのだ、とホームページに書いてあった。

でてきた「新戒ねぎの天ぷら」を早速食べてみる。勿論「塩」でだ食べるのだが、それは非常に甘いのだ。ただその甘いは単純ではないく、確かに甘いがそれよりも野菜としても旨味が勝っている。それに天ぷら粉の香ばしさ、そして油の良さが出ている。こんなうまいものをたった200円で食えるなんて、鶯谷の「秀吉」よりもさらにうまい、とこれを酒肴にしてビールを呑んだのだった。

ビールとおおもり

千寿庵

千寿庵
埼玉県深谷市西島町3-6-5