せいろせいろ


なお太のせいろ

これは金曜日の夜の3次会である。「なお太」という蕎麦もある飲み屋だが、「喜美松」「清司」と呑み歩いていて、ふと蕎麦が手繰りたくなった。するとその蕎麦への思いが段々大きくなって無意識のうちにあたしの口を開かせていたのである。曰く、「もう一軒いきませんか、あたしも初めていく店なんですが」。それが「なお太」なのだ。「なお太」の提灯は嫌という程見ていたが、なにせ日の高い内は営業をしていない店なのである。

一緒だった方は向井田さんである。そして下の写真は向井田さんが頼んだ酒肴なのだが、なんとも粋なものが揃うではないか。「筋子」と「しいたけ」をご相伴をさせていただいたが成る程これは夜の食べ物だ。心がふわっと緩むのがわかる。一方あたしは「せいろ」をもらったが、それが上の写真だ。なんともうまそうだろう、と云うか「うまい」のである。この日は散々呑み食いしてきたにも関わらず丁度いいあんばいの量でつるりと蕎麦を手繰り、その上蕎麦湯もご馳走になったのだ。

夜9時を廻ってから蕎麦をた食べたのは、あたしの58年の人生で何度目だろうか。脳梗塞で倒れてからは3度目と少ない(たぶん)。しかし、ここの蕎麦は酔っ払った頭を通り越して真っ直ぐに胃袋の語りかけるようだ。「うまいだろう」と。いや本当にうまかったこの蕎麦を、果たしてなんと書けばよいのか。あたしの酔っ払ってない頭ではちょっとみあたらないのである。[浅草グルメマップ]

筋子

しいたけ

厨房

なお太

なお太
東京都台東区浅草3丁目21-3