法政大学エクステンション・カレッジでは、「ITが普通にある時代」の概観に、Tim O'reillyの「What Is Web 2.0」を参照している。
ミーム再び
そこで、久しぶりに「meme」(ミーム) という単語を見つけ、その使い方に私は喜んだ。
それは"meme map" of Web 2.0のような使い方で、多くの方々は、「構成要素マップ」のように訳したいだろうが、これはむしろ「遺伝子マップ」と訳した方が、ピンとくるような使い方だ。
Constituent elements of Web 2.0 じゃなくて、わざわざ Web2.0 meme なのである。それは、Web2.0が静的ではなく動的であり、進化のアルゴリズムの中にあるということの強調なのだと思う。これは meme 概念がわかった人でないと使えない。
とても素敵な使い方なので、私も、Web 2.0 meme に言及するときには、「Web 2.0 ミーム」という使い方をしたいと思ったわけだ――まねっ子。(笑)
(From:http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html#mememap)
しかしそれよりも気になったのは、このようなデコードマップを、 "meme map" とよぶのは、あちらでは普通のことなのだろうか、ということだ(だとしたらえらいことだ)。
検察してみたらこんなものがあった。
その名も「DIY meme-map Generator」ミーム・マップ発生機!――どうやら普通のことではないみたいだ。(笑)
これはお遊び(Play)なんだね(inspired by O'Reilly and Bubble 2.0 - an example meme-map: Bubble 2.0) 。
でも、これはこれで、立派なデコード結果の可視化システムであって(デコード・システムではない。デコードは自分のアタマでやらなくてはならない――考える技術)、プレゼンテーションぐらいには使えるよね、と単純に思う。
デコードがあればエンコードもある。「DIY Get-Remix-Deliver Flowchart Generator 」
この雰囲気はたまらない。好きだ。
Web2.0ミーム
さてそれはともかく、「Web 2.0ミーム」をまとめてみる。まずは上部の7つのバブル部分。
Tagging
Social Tagging、つまりはFolksonomy
階層分類学としての分類ではない。つまりユーザーの手で自由に分類するということ。
Flickr,del.licio.us(「デリシャス」と発音する) Rich User Experiences
直感的操作性
Gmail,GoogleMap,AJAX User as contributor
寄稿者、投稿者としてのユーザ、つまりユーザーの意見が力をもつ。
PageRank,eBayのユーザ評価,Amazonレビュー Customer self-service enabling the long tail
ロングテールを巻き込むために、ユーザーが自分でできる機能を与える。
Google AdSense Participation
Not publisshing,つまり出版のように押し付けではなく、ユーザーが参加して作り出すコンテンツ。
Blogs Radical Trust
信頼への過剰な期待。(笑)
Wikipedia Radical Decentralization
進歩的分散志向。
BitTrrent
下のバブル部は決まり文句(buzwords)の羅列。
技術ではなく姿勢なのであり、ロングテールなので、データこそが"intel insaide”なのである――Data as the intel inside。
そして、Hackability!を忘れちゃいけないってことは、こいつは永久にβ判なのでね、リミックスの権利がなくちゃいけない。だから権利主張は程々に、なのである。
良いソフトウェアがより多く使われるのはあたりまえのことだけれども(実際はそうじゃない)、ユーザーの行動こそが全てなのだから、遊びのつもりで参加してね、と。
それから、コンテンツ単位にアドレスは特定さた方がよくて(ブログなんかがそうね)、直感的なユーザーインターフェイスを持ち、コンポーネンツとしてのWeb(つまりデータベース化&マッシュアップ)なんだから、なによりも信頼が大切なのよね。
そしてオレンジの枠の中。
「DIY meme-map Generator」では、はっきりしない概念を書きましょう――Now write a list of various vague concepts.となっている。
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戦略姿勢
・Webはプラットフォームとなる -
ユーザ姿勢
・自分の情報は自分でコントロールする -
コア・コンピタンス
・サービス、パッケージソフトじゃないのよ
・参加型アーキテクチャ
・対費用効果のあるスケーラビリティ
・リミックス可能なデータソースとその可変性
・利用可能なデバイスの多様性
・集合的知性の活用、つまり群集の叡智