ももち ど ぶろぐ

ヨシベーラーメン塩650円

22日は、錦糸町に用事があり、昼はラーメンヨシベーで塩ラーメンを食べた。白濁した豚骨スープの一見シンプルなラーメンではあるが……。

ヨシベーは昭和三十年代風（三丁目の夕日風）が店の基本コンセプトのようで、入り口から店内までレトロチックなのである。しかしこのレトロさは、店と客が作り出した古さではないので、なにも染み出てくるものなどない。

逆に妙なこぎれいさを感じてしまうのは、それが模倣的につくられたもの（シュミラークル）故であり、つまりアウラなき空間化している。この演出は（浅草的には）少々鼻につくものだが、まあ店の小物が私ごのみだったりするので許すことにした。あたしは単純なのである。

この店は入り口の自動販売機で食券を購入し、食券を店の人に渡すときに太麺か細麺かをオーダーする仕組になっている。

しかしなぜ麺が二種類あるのか分からない。分からないものを理由もなく並べられると素人は混乱するのである。

ウリのスープは豚骨らしいので、博多系豚骨ラーメンなら細麺バリカタなのかなと思ったのだが、しかしこの店、九州系豚骨ラーメン店特有の、あのけものくささがないのである。

つまり私の経験ではどっちを選んでいいのか判断がつかないので、とりあえず太麺でオーダーしてみた。

私の食べたのは、「ヨシベーラーメン塩」である。豚骨ベースの塩ラーメンなのであるが、このスープはなぜか魚のにおいがが鼻につく。

最初は魚系スープがハイブリッドされているのかな思ったのだが、どうやらそうではないようで、スープの表面に浮いている濃厚な「お魚」の油がその素のようであった。

まあこれもこの店のウリなのだろうと理解し、おもいきりかき混ぜてから食べ始めた。チャーシューは芸術的な薄さであり、シナチクは(私にとっては）甘すぎる。

しかしこのスープは上出来だと思う。太麺との相性もよいし、麺自体ももちもちしていておいしい。できれば鹿児島ラーメン系のようなつるつる感があれば尚良かったとは思うが、それは私の勝手な思いである。ただ私には少々量が少なかったので次は大盛で食おうと思う。