おかめ
おかめは、うちの近所(観音裏―裏浅草)にある居酒屋で、うりはおでんである。いつも明るくきれいに保たれた店を、女将さんと娘さんがきりもりしている。
結界
しかしうちの近所が総じてそうであるように、そしていい店が総じてそうであるように、おかめにも結界はある。つまり一見さんがひょいと入れる店でもない。
子宮的構造
しかし勇気をふるって(?)その結界を一度くぐってさえしまえば、和服姿も凛々しい女将と娘さんが、くたびれたオヤジを優しく迎え入れてくれるのだ。
江弘毅がいうように、街は店に宿るのであり、街は店がつくるのである。おかめも裏浅草のもつ子宮的構造をその胎内に凝縮していることで「街的」なのである。
キレのよい女将との会話も楽しく、熱燗はまるで羊水のように私を包み、(私が)ちび太おでんのかたちに並べた酒肴をつまみながら、幸せな時間は過ぎていく。
うなぎのきも焼き
2007年5月25日の酒肴に、うなぎのきも焼きが出た。
こういうものは、おもいがけなく、うれしいものだが、そのさりげなさが、「街的」な店のいいところなのだな。
(2007/6/3追記)
おかめ
台東区浅草3丁目20-8
03-3875-6925
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