午前6時40分起床。浅草はくもり。
「木村前知事、罪状認める=「政治に誤った考え」-和歌山談合汚職事件・大阪地裁」(Yahoo!ニュース:時事通信)
木村被告は罪状認否で「県民、関
係者に深くおわびします」と謝罪 。「知事就任直後は、政治は清濁 併せのむものだという誤った考え を持っていた」などと釈明した。
清濁併せのむ
「知事就任直後は、政治は清濁
灰色
人間とか人生とかの味わいとい
うものは、理屈では決められない 中間色にあるんだ。つまり白と黒 の間の取りなしに、そのもっとも 肝心な部分をそっくり捨てちゃっ て、白か黒かだけですべてを決め てしまう時代だからね、いまは。 人間という生き物は矛盾の塊な
んだよ。死ぬがために生まれてき て、死ぬがために毎日飯を食って ……そうでしょう。こんな矛盾の 存在というのはないんだ。そうい う矛盾だらけの人間が、形成して いる社会もまた矛盾の社会なんだ よ、すべてが。 矛盾人間のつくっている矛盾社会なんだから、それに適応したやりかたで人間社会というものは進歩させていかなきゃならない。科学的に、理論的にすべてを律してしまおうとしたら、人間の社会というものはすごく不幸なものになっていくわけですよ。必ずしも白と黒に割り切れるものではない。その中間色というものがあるということですよ。(池波正太郎)
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新編 男の作法―作品対照版
池波 正太郎 (著)
柳下 要司郎 (編集)
2004年5月25日
サンマーク出版
1785円(税込)
倫理
しかし「清濁併せのむの」解釈を木村前知事は間違っていたのだと思う。彼は己が孕む「濁」に矛盾を感じなかったわけだ(感じたのかもしれないが己の「濁」を選択した)。つまり彼そこが「白黒思考」だったのである。灰色とは己の孕む矛盾に悩むことだ。悩んだ挙句に倫理を貫くことだ。それができないのは、つまり白と黒
そういう私も灰色の思考ができなくて悩んでいるわけだが、悩んでいるだけでもまだましか、と自分に甘いのである。(笑)