亀戸餃子亀戸餃子


亀戸餃子

美しい餃子である。「亀戸餃子」にはにんにくは入っていない(たぶん)。野菜だけでできたやさしい餃子である。その代わり、幾らでも食べられるようになっている。店のシステムがまるっきしそうなのだ。

一皿250円。これを2枚からが最低条件だが、まあ2枚は楽勝なのだ。この日あたしは4皿食べた。もう少し食べられたのだが、この日はあいにく予定だらけで、昼間は「亀戸餃子」、夜は「大福園」、その後に「鮒忠」という塩梅だった。

いくらなんでも血糖値はオーバーするわな、と思っていたのである。しかし「亀戸餃子」で呑んだ、と云っても餃子を食ってビールを呑んだだけだったが、あたしゃ「亀戸餃子」は始めてである。つまりこの店を知ることに時間を取られていたのだ。

この店にはルールある。それも何処にも書かれていないルールである。食べていると、おばさんが突然やってくる。そのおばさんが細かく客の食べるペースを見ているようなのだが、おもむろに新しい餃子の皿を前の皿の上に乗せていくのだ。これに慣れないとちょっとびっくりするだろう。

あたしの向い側には黙々と餃子を食べている人がいて、その数10皿。いや、やるものであるが、おばさんが大丈夫よ、と励ましていた。この店は餃子の出来の良さもさることながら、カウンター内のおばさんの軽いフットワークの良さに繁昌の秘密があるような気がしたのだ。

亀戸餃子 本店
東京都江東区亀戸5丁目3-3