文明堂 特撰五三カステラ
午前4時40分起床。浅草は晴れ。昨日はホワイトデーだった。勿論バレンタインデーのお返しの日である。その昔、このバレンタインデーとホワイトデーはとんと苦手なあたしだったが、歳をとるに従って、バレンタインデーにはチョコレートをもらうことを、あたりまえの様に過ごしている。
2月14日にチョコレートをもらい、3月14日になにかを返す。これは「贈与の原理」だ。即ち『相互信頼の気持ちを表現するかのように、お返しは適当な間隔をおいておこなわれなければならない』(交換の原理、贈与の原理)。その原理にのったこの慣習を、今はすっかり受け入れている。
そして3月14日、今年は「文明堂 特撰五三カステラ」を贈った。実はこれは家人の大好物であり、あたしも糖尿病でなかったらかぶりつきたいところだ。原材料は卵、砂糖、水あめ、小麦粉というシンプルさ。そのシンプルさを生かすために徳島県産和三盆糖と卵黄を増してコクを出し、しっとり感を保つため大粒のザラメを敷いてある。カステラという造形物が「ものをいう」瞬間だ。