盛楼閣の冷麺(大盛)盛楼閣の冷麺(大盛)


大盛過ぎる大盛

午前4時30分起床。浅草はくもり。盛岡に着けばいつもの「盛岡冷麺」なのである。この日は「盛楼閣」で「盛岡冷麺」を食べた。これが謂わば「盛岡冷麺」の最高峰であることは、盛岡市民の多くは支持してくれる(はずだ)が、勿論、「盛岡冷麺」にも様々なものがあり(例えば「もりしげ」)、それぞれにうまいのだ。

ただ、「盛楼閣」のものはちょっと郡を抜いている。あたしが「冷麺文法」の存在に気が付いたのも、この「盛楼閣」のでのことなのである。

それは2006年7月の頃だから13年も経とうとしているが、「冷麺文法」とは、麺を囲むように牛肉と胡瓜の漬物を三つ添え、そして半分に切った茹で玉子に葱と胡麻を載せて麺のてっぺんに置くのだ。それはまるで文法の様に決まった"かたち"なのである。それに果物を添えて"かたち"は出来上がる。

この日も「盛楼閣」の「盛岡冷麺(大盛)」は「冷麺文法」通りにやって来た。(あたしは)最初にこの「大盛」を見た時に、何時もよりやたらと麺の盛りがよいのじゃないのかと思った。ご一緒した下河原さんも今日のは盛りがいいと云う。それは喜んだ、というよりも嫌な予感がしたのだ。

しかし、あたしは食べ始める。この麺の量が多すぎる、謂わば大盛過ぎる大盛を、麺から思い切って口に運ぶのだ。しばらくそれを続けたが、麺の量が少しも減らない。これは以外に強敵だ。しかし、まためげずに食べ続ける。(あたしは)麺の量が多いためスープには手を出したくても出せないでいた。ひたすら麺なのである。

暫く食べ続けてもまだ麺が残っている。なんなんだと思う。麺を食べながら次第に意識がなくなっていく(笑)。

そして、ようやく麺を食べ終えたのだ。こうなれば金色に輝くスープの時間だ。惚れ惚れとする黄金色のスープの表面、早速一口飲む。うまい、と思うが、(あたしの)胃袋が、もうこれ以上入らない、とスープの侵入を許さない。どうしたんだ、と思うが、残念ながら、何時もは綺麗に飲み干すスープを、たっぷりと残してしまったのだ。あー。

ナムル

盛楼閣
岩手県盛岡市盛岡駅前通15-5 ワールド・イン・GENプラザ2F