サーロインペッパーステーキサーロインペッパーステーキ


インジェクション加工肉

午前3時40分起床。浅草はくもり。「インジェクション加工肉」という言葉を聞いたことがあるだろうか。例えば骰子ステーキなど、あたしはよくお目に掛かるのだが、メニューに面と向かって書いてあったのには初めて出会った(ような気がする)。場所は「ペッパーランチ 吾妻橋店」、もちろんこの日のランチである。

この日は肉でも食おうと出掛けたのだが、火曜日だったので「サーロインペッパーステーキ」(150g)を頼んだ。そのメニューにこんなことが書かれていたのだ。

ステーキ肉は形と味を調える為に牛脂を入れる(インジェクション)加工により美味しくてります。よく焼いてお召し上がりください。

気になったのは「インジェクション」という言葉そのものよりも、その語に続く「よく焼いてお召し上がりください」の方だ。「サーロイン」は赤身肉の中に適度に脂が入り込み、赤身肉の凝縮した味わいと脂身のジューシーさを併せ持つ部位のはずだ。

それをよく焼いて食べろと云っている。あたしは生のような肉の方が好きなのにだ。しょうがないので、云われた通りよく焼いて食べた。そしたら、まさに「サーロインステーキ」の様な味がしたのだ(「サーロインステーキ」の味なと知らない(笑))。

凄いじゃないか。うまいじゃないか。

でもこれはあくまでも「サーロインペッパーステーキ」なのである。まさに「サーロイン」のシュミラークルなわけで、「サーロインステーキ」等ずっと食べてないあたしの気持ちを知ってか、「サーロイン」っておいしいでしょう?とい問い掛けてくる。

「あーうまいよ」、とあたし。でも、シュミラークルに騙されていることを知っていながら、そのシュミラークルな対価を払い食べるこの行為は、ランチを外で食べなければどうしようもない人達の哀しみに溢れているようで、どうしようもなくなっていったのだ。

メニュー

サーロインペッパーステーキ

ペッパーランチ 吾妻橋店
東京都墨田区吾妻橋3丁目2ー4 恵進マンション1F