お肉どっさりグルメセットお肉どっさりグルメセット


かつてあったものーお肉どっさりグルメセット

午前5時起床。浅草はくもり。あたしは「松屋 本所吾妻橋店」(と云うか「松屋」全般)は新人のようなもので、なにせ自動販売機の使い方もよくわからないのだし、2週間に一度出る限定メニューもなんだかさっぱりわからない。しかし、これは入口の処に貼られたポスターに惹かれて注文したもので「お肉どっさりグルメセット」という。

9月3日までの商品なのでもう売ってないのである。だからこれを、「かつてあったもの」=《それは=かつて=あった》、あるいは「手に負えないもの」と呼ぶのは、あたしの大好きな「ロラン・バルト」の言葉を使っているだけで、この写真(メニュー)は正に《それは=かつて=あった》ものである。

これを今食べようとしても、残念ながらどこにもないのだ。あるのはこのデジタル写真だなのだが、だけどこの商品は強力にわたしの記憶を甦らせる。なにせ「お肉どっさり」のなのだ。それも牛丼(松屋では「牛めし」だが)の頭の部分が、通常の3倍の量になって出てきた。

あたしは松屋素人故、ホントに3倍なのかどうかは分からない。それよりも、ご飯を少量しか食べない人であるあたしを、その少量を食べる為だけに、通常の3倍という肉の量を準備してしまうこの商品をなんとしよう。これは結構ヤバいのだ。完全にアンバランスであった。

味付けが、最初は良かったのだ。ご飯と合わせても「これはうまい!」と声がでる。しかし、終わりのほうは飽きてきてしまったのだ。ただ塩辛く煮付けた物体があった。しかし、これも「かつてあったもの」=《それは=かつて=あった》ものとして、あたしの中の記憶を呼び起こすには丁度良い篦棒さ加減だったわけだ。

お肉どっさりグルメセット

お肉どっさりグルメセット

お肉どっさりグルメセット

松屋 本所吾妻橋店
東京都墨田区吾妻橋3丁目7-4 ライオンズマンション吾妻橋