なるとで晩餐なるとで晩餐


なると

午前3時5分起床。浅草は晴れ。この日は家人が帰ってきた日だった。夕餉はどうしようと考えながら駅まで迎えに行ったのだが、駅前で食べるのはやめて家まで帰ってきた。そして又出掛けたのである。場所は「なると」だ。「なると」はコロナの最中は持ち帰りで何度か食べていた(今もコロナの最中だけれども)。

けれど中に入るのは久しぶりのことだった。それぞれのテーブルが、ちゃんと敷居のようにビニールシートで区切られている。いや、大変だったろうが、まあ、仕方がない、世情がそうさせたのだ。しかし、他は変わりがなかった。おかあさんもおやしさんもお手伝いのおねぇさんも元気そうで何よりである。

ケジャン

あたし達は玄関に近いテーブル席に座る、と早速の飲み物のオーダーだ。あたしは「ウィスキーのハイボール」を、家人は「ポンチョ」をお願いする。そして料理だが、何時もの様に「豚足」と「センマイ刺し」、それに「蒸し鶏」を貰ってみる。その他なにかないかなぁと壁に貼られたメニューを見れば「ケジャン」があった。

そうだ、「ケジャン」でも食ってみるか、と思った。「ケジャン」を頼むと墨墨田区石原の「巨牛荘」のそれを思い出すのは巨牛荘」印象が強烈だったからだろう。「巨牛荘」と云えば本来なら「プルコギ」なのだろうが「ケジャン」もうまい。しかし、「巨牛荘」にも云ってねぇな、と思う。

そして「ケジャン」を頼んだのだ。「ケジャン」はいかした韓国料理で、所謂、ヤンニョムを使った「ヤンニョムケジャン」だ。直ぐに出てきたが、先ずは一つ食べてみようと足を一本とる。勿論両手である。あたしは手を赤く染めながら「ワタリガニ」を吸ったのだ。

そう吸うのである(笑)。でも硬いところは軽く噛んでやる。そして又吸うのだ。あーうまい。この紅く染まる「ワタリガニ」はこうして食べると不思議にうまい。あたしは「ハイボール」をおかわりした。ピッチがはやい。

ゼンマイ刺しと豚足と

そして、もう一つのうまいものを食べ始める。それが「センマイ刺し」である。ここの「センマイ刺し」は量が多い。他店の3倍はあるだろうか、そして。最初から全部混ぜ合わせてある。当然の様にゴマ油がまぶしてまる。あーこれがうまいのだ、と思った。

あたしは味噌も付けずに食べまくる。この「センマイ刺し」は味噌が無くとも、ゴマ油と塩だけで食わせてくれるのである。あー何とも云えない食感だ。久しぶりにうまいと思える「センマイ刺し」を食べた。これに春菊でも入っていたら最高なのに、と余計なことを思う。

それから「豚足」だ。オレンジがかった「コチュジャン」味噌で食べる。そうすると旨さが一挙に爆発するのだ。「センマイ刺し」は味噌なしで。「豚足」は味噌ありで、夫々違うのだが、いや、うまい! 約2年の間つくったばかりのものを食べられなった反動か、もの凄くうまく感じた夜だったのだ。[浅草グルメ]

ケジャン

センマイ刺し

豚足

蒸し鶏

なると
東京都台東区浅草四丁目39-2