今回の講座は「工作の時間」を中心に行った。

講座資料のダウンロードは(↓)から。(Powerpoint)
 → http://www.momoti.com/blog/2006/06/ec20063_1.html

種はトポロジーでなくてはならない。
(田邉元)

われわれのおこなうコミュニケーション=社会活動=企業活動や協会活動なども、田邉元のいうように、トポロジカルな性格を持っていると考えてみようというのが、この講座の特徴的なアプローチである。


そこで今回は、いつもの「紙切り工作」の前に、「ひも」によるトポロジーの理解をおこなった。

まず下図のa をつくる。これは閉じた輪であるが、これをb のように変形してもトポロジーは変わったことにはならない。

例えば、ドーナツと取っ手付きコーヒーカップは見かけは異なるものの,位相幾何学的には同じだ。図形が持つこうした位相幾何学的性質そのものをトポロジーと表現することもある。(『日経コンピュータ2006年7月号』:p27 )

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(図:『日経コンピュータ2006年7月号』:p26)

つまりそれらは、内部に結び目がある、上図の輪c のトポロジーとは異なる

なぜなら、aをc にするには、一度ひもを切る――トポロジーの破壊を必要とするからだ。

そのひもを切るという作業には、大きなエネルギーを必要とすることで、それは日常茶飯事におこることではない。

したがって、閉じた輪のトポロジーは、ひもを単に動かすだけでは不変であり、外乱(外部圧力=環境変化)に対し、強度を保つことができることがわかるかと思う。 

つまりトポロジーを変えようとするなら、ある種の「えいや!」(切る行為)は絶対に必要となる。

組織改革というとき、どうしてもある種の「えいや!」(荒っぽい作業)が必要となるのはこのためである。