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白川静さんから漢字の面白さを教わった。

午前6時40分起床。浅草はくもり。

訃報

先月30日に中国古典文学者の白川静さんが亡くなられたことを今朝知った。私は白川静さんから(その著作を通して)、漢字(文字)の面白さを教わったわけで、それはとても残念なことだ。以下は2004年7月1日の日記から引用である。

常用字解

常用字解

『常用字解』

白川 静(著)
2003年12月18日
平凡社
2940円(税込)


これは、漢字に人生をかけてしまった白川静がつくった辞典の廉価版。
辞典なのだが、わたしは暇なときは、これを読むことにしている。

漢字は、その姿形だけで、意味を持つという、なんとも凄まじい文字であることがわかる。
アルファベットも、ひらがなも、カタカナもそれはできない。

本を読みながらの最近の反省(そして、一昨日の「杉」での一献のときにも出てきたはなしなのだが)。

もっと勉強しなくちゃいけない時代に(つまり若い頃)、もっと勉強しておけばよかった。
しかし、学校の勉強はつまんなかった。
勉強してこなかったのは、しょうがない。
じゃ、今から勉強しようじゃないの、なのである。

漢字の面白さを教わった

白川静さんは、常用漢字が減らされたことに危機感と怒りを持っていた。その意味はずっとわからないでいたのだけれども、私自身が「考える技術」を思考するようになって、日本語の面白さ(と云うか特異性)に気付き、白川静さんの研究に益々興味を持っていたとろこだ。しかし残念ながら、漢字を語れる人がいなくなってしまったわけで、(私は)彼の残した文献を通して、彼の思考に触れて続けていこうと思う。

学ぶことを諦めないこと 

そして白川静さんは、大学を卒業されたのが33歳という遅咲きの研究者でもあったことで、私に考えることをあきらめないことを教えてくださった。それは上の引用にもあるように、白川静さんの著作を読むと、勉強するのに遅すぎると云うことはないのだな、と勇気付けられもした。ご冥福をお祈りしたい。

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