午前6時起床。浅草はくもり。

北海道35市徹底比較データ北海道全35市徹底比較データ票を作成してみた。

出展は週刊ダイヤモンド 2007/06/23:p154である。

当初の作成意図はまったく私的なもので、このブログでの参照のために、である。


つくろと思い立ったのは1週間程前で、そから少しずつデータを入力した――歳をとるとこういう作業が一番苦手になる。  

それをWeb上に置いて、一端リンク(参照)してしまえば、それは自ずとオープン(公)のものになってしまう(私的につくってもだ)――ならば最初からオープンにすることを前提としてつくってみたけれども……まあ私のスキルではこんなものだろう。

二極化

これをつくっていて感じたことは、5年前との比較(伸び率)においてマイナス(▲)の入力の多さである。(データはまだ再確認していないので入力ミスがあるかもしれない)。

つまりだ、マクロ経済的には日本は好景気なのに、地方は不景気が続いている。その地方の不景気を北海道は端的に体現してしまっている。

それは遅れてやってきた不景気と説明する方もおられるが、その言い方にはやがて東京並みの好景気になる、との期待感が孕まれている。

しかし私は、けっしてそうはならない、と考えているし、原因はもっと構造的なものだろうと思う。

つまり、『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』 が指摘している「帝国化」と「二極化」は、はっきりと北海道で機能してしまっているように思う。

帝国化と二極化例えば室蘭市を見ていただければわかるが、室蘭市は製造出荷額の5年比較が+なのである。

室蘭の主な工業製品は鉄鋼である。これは中国を中心とした鉄鋼需要に支えられているわけで、つまり室蘭市はグローバル経済圏に接続していることで、右肩下がりの北海道の中でも(少しだけれども)右肩上がりなのだろうと考えられる。(財政力指数や経常収支比率も改善している)。

――外国人居住者の多い、ニセコ周辺のデータが欲しいところだ。

しかし他の市は、ドメスティック経済圏であることで、たぶん景気循環を待っていても、(政治的な介入がなければ)二極化のスパイラルはさらに進むだろう、と考えた方がよいだろう。(北海道に勝ち組はない)

今は保留になっている日豪FTA/EPAの問題は、北海道の農業を直撃することで、それを象徴することになるだろう――問題は参議院選挙の後だ。

政治的ねじれ

政治的介入とはいえ、北海道はそれが難しい地域になてしまっていることで悩ましい。北海道のこの問題は既存の政治的枠組みでは解決できないだろう。

小泉純一郎の時代に強烈なネオリベ政党になってしまった自民党を、1995年以前の成功体験で支持する自民党支持者と、その自民党支持者を批判するナイーブなネオリベである民主党支持者という政治的なねじれの構造は、どっちに転んでも新自由主義(ネオリベラリズム)を推進するだけであって「二極化」の加速装置にしかならないだろう。

その隙を縫って、新党大地は躍進したわけだが。w