カレー南ばんそば玉落としカレー南ばんそば玉落とし


カレー南ばんそば玉落とし

午前5時40起床。浅草は晴れ。カレー南ばんそばを食べに、久しぶりに「翁そば」に行けば、いつもは人で一杯のはずの店内は、店員さんがまかないを食べていて誰もいなかったのだ。午後2時30分だし、まあ、当然といえば当然か、と思う。

ピラ浅草には沢山の蕎麦屋があり、それぞれカレーそばを食べさしてくれ処は食べさしてくれるのだが、あたしは「翁そば」のが一番好きだ。

やや黒味がかったカレーの汁は、その見た目とは裏腹にこぼれることを知らない。それはこのカレーが少しも柔らかくないからで、メリケン粉のとろみがバッチリと利いている。

花びらのような「かしわ」を5つ乗せ、真ん中に玉子を落としてもらったその姿は、あたしが知る年月において微塵の崩れも無い。

その玉子を崩して、その黄身を太い蕎麦と一緒に食べれば、熱い蕎麦が黄身と一緒になり黄色く染まる。それが黄身の黄色なのかカレーの黄色なのか区別が付かないところにカレーそばの魅力はあるわけで、しかしそれがうまいのである。だからこのカレーそばにはたまごは欠かせないのであり、いわゆる玉落ぎょくおとしである。

このカレーの汁は厚い脂の層ではないのだが、それに負けず劣らずしっかりと熱を保ってくれるのだ。だから、あたし達が食べるカレー南蛮は何時でも熱々なのであるが、外はすっかり夏の空の模様だし、陽気もまるっきしの夏だ。店の客は3名ほど増えていたが、そのいずれもが冷たい蕎麦を食べていた。

しかし「翁そば」はカレー南ばんあっての「翁そば」なのであり、あたしはいつもここに行くと必ずカレー南ばんばかりを食べているし、カレーそばを食べたくなると、いつも「翁そば」を思い出しているのである。[浅草でランチ]

翁そば

翁そば
東京都台東区浅草2丁目5-3
03-3841-4641

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