矢部野ファームでランチ
午前5時30分起床。浅草はくもり。山鹿の立花さんにお世話になって、山鹿とは全然違う場所での
ましてやこの店、店と云っていいのだろうか、という塩梅の場所にあるのであって、一体こんなところで何故商売が成り立っているのかが全然理解できないのである。
あたしは元々人の集まるところで生まれ人の集まるところで育った。そんなものだから人のいないところで生活し、人のいないところで商売、ましてやその商売も食いもの関係の商売をしよう、というその魂胆が腑に落ちない。
まあ、というところで、まずは一面に葱のかかった「たたき」を食べた。う、うまいじゃないか、と大の大人が感動し、そして焼き物の鶏肉を網の上に並べてもらう。
勿論炭火の上である。浅草では炭火焼肉と書かなくてはわかってもらえないが、ここは最初から炭火なのである。当たり前過ぎて何の違和感もおぼえない。そして食べる。
皮と脂が厚い、そして肉がプリプリしている。さすがに鶏が歩いている処なのだなー、と思わず外の柿の木を見た。柿の重さで木が垂れ下がっている。ハエが飛んでいるのが邪魔だが、店のおやじが見事な腕で打ち落とす。
あたしはレバーを食べてそのうまさにびっくりしたのだし、最後にでてきた親子丼を食べて再び驚いたのだ。
この味は50年程前にうちの爺さんが造ってくれた「おじや」そのものじゃないか。爺さんは鶏を飼っていて卵を毎日とっていたのだ。あーこれだよな、と懐かしくしかし新しい味を腹におさめたのだ。問題は、また行きたいが、どうやっていけばいいのかが分からないのであるな。
矢部野ファーム
熊本県上益城郡山都町北中島409