ふじた食堂のホルモン鍋
午前4時40分起床。浅草はくもり。「ふじた食堂」で「肉どうふ」を食べたあたしらは、実はもう一品頼んでいたのだった。それがホルモン鍋である。
この鍋、出来上がったものがでてくるのかと思えば、おかあさんがテーブルにあったガステーブルの上におもむろに置いていったのである。そして火をつける。成る程、各テーブルにはガステーブルがあるのだが、こうして使うものなのか、と納得させられたのだ。
そのガステーブルの上の鍋を、しばらくしから蓋をあければ、味噌が中央に鎮座しているではないか。と思いきや下河原さんがその味噌を汁に溶かす、とまた蓋をしたのだ。
成る程、と又納得してしまうあたしがいたのだが、そしてまた暫く煮るのである。要は単純な作業なのだが、そうして出来上がったのが下の写真のホルモン鍋なのである。
これを玉子につけて食べる。丁度「すき焼き」の様にである。するとこれがうまいのだ。あたしは豆腐とホルモンと野菜を別の器に移して食べたのであるが、胸のあたりが熱くなるのがわかってくる。あー盛岡の味だな、と思うのだ。
しかし盛岡の人達はホルモン食いである(と思う)。
昼間から食うのは当たり前の様なのだが、これは縄文の記憶が強いのだろう(と思う)。この習慣をどうぞ忘れないでほしい。そして若い人達にも伝え続けてほしいのだ。
昼間から酒も呑まずにホルモンを食べる。いや、この習慣は「街的」な店でしか対応できることではないだろう。盛岡の街も、何処にでもある、何処でも食える店が多くなってきてしまっているのも確かなのだ。
ふじた食堂
岩手県盛岡市花畑1丁目13-12