品川宿そばそば処 いってつの品川宿そば


そば処 いってつの品川宿そば

午前6時25分起床。浅草はくもり。この日は北品川にいて、昼餉ランチは「そば処 いってつ」でとった。この店は(浅草の店に比べ)驚く程の大箱で、あたしは中程の席に座った。店の奥は座敷になっている。云っておくがこの店、普通の蕎麦屋であって、立ち喰い蕎麦屋ではない。しかしメニューはちょっと変わっていて、あたしは最初のページにあった「品川宿そば」というものを頼んでみたのだ。

品川宿そば」とは「あさりと海苔がピリ辛のつけ汁と相性抜群」の蕎麦だそうで、「ピリ辛のつけ汁」という言葉に、今は無き「ガッツリ肉もり」を思いだしていたのだ。しかし蕎麦の上には「あさりと海苔」である。しかし「あさりと海苔」の周りには「天かす」があり、どちらかと云えば「天かす」が蕎麦の味を決めているような気がしたのだ。

その上、生たまごが付いている。この生たまごを蕎麦を半分ほど食べたらつけ汁の中に入れてくれ、と云う。汁がまろやかになり、また違う味で楽しめるのだそうだ。「ピリ辛のつけ汁」にはしなちくが入っていて、いや、色々と考えているな、と思う。まずは蕎麦を混ぜ返す。結構な「天かす」の量である。そして手繰った。案の定、味の決め手はピリ辛のつけ汁と「天かす」だ。「天かす」が無かったら(たぶん)味はもっとぼやけていたろう、と思うのだ。

海苔とあさりのは相性はいい。ただ店主はそれだけでは終わりたく無かったのだろう。それで「ピリ辛のつけ汁」と「天かす」のW攻撃に出たのだ(たぶん)。そして半分ほど蕎麦を手繰った処でもう一つの秘密兵器「生玉子」を入れてみた。確かに味が変わった。まろやかになるのだ。がしかしだ、ここまでして食べさせなきゃいけないものなのかね、と考えさせられた。蕎麦は話しは何処にも出てこない、という哀しい蕎麦になってしまったのも確かなのだった。

品川宿そば

そば処 いってつ
東京都品川区北品川1-30-23