忘却のサチコ6巻忘却のサチコ 6巻


忘却のサチコ 6巻

午前5時起床。浅草はくもり。忘却のサチコ 6巻 を読んだ。「忘却のサチコ」はマンガなのだが、そのストーリーを簡単に云えば、結婚式の日に、旦那さんに逃げられ、そのトラウマが残ったサチコが、食うことによってそのトラウマを忘れようとする物語である。

1~5巻は、逃げた旦那のトラウマを出し過ぎるといけない、との読者の声(?)なのか、よりグルメ至高の本になったか、と思っていたが、6巻ではこれが少々変わってきたのだ。というか話が急に面白くなっている。

その変わってきたことの始めは「後戸」の登場だ。「後戸」とは本宮の後に奥社がある、というもので、本宮は「表戸」、奥社が「後戸」になる。サチコさんが金刀比羅宮に参拝した際、そこで結婚式に遭遇してしてしまい、予定していた赤ちゃんへのお祝いの言葉を(精神的な障害で)言えなくなる。

そこで「奥社」の登場となる。奥社へ「へろへろ」になりながらも昇るのだ。「後戸」まで足を延ばすことで、サチコさんの周りの世界観が変わり、無事にお祝いの言葉も言えるのである。まあ、ここではこんなことしか書かれてないが、「後戸」を含めて金刀比羅宮の螺旋なのだ、とあたしは解釈している。

そして、この話のころから、なんとなく俊彦さん(逃げた旦那)はどうなったのか、とふと考え出したりしはじめたのだ。

そんな「忘却のサチコ」の6巻は、盛岡が出てきて盛楼閣の冷麺が紹介されていたりしてなんとなくうれしいが、最後になんと花巻の湯治湯で、逃げた旦那の俊吾さんに偶然に出合うのだ。ということろで、後は次巻へ続くなのだが、いや次巻がもの凄く楽しみなのである。

後戸作者による後戸のメモ