天ぷらそば天ぷらそば


尾張屋 支店(雷門店)

午前4時起床。浅草は晴れ。この日は床屋に行っていて、今の床屋というのが「高田理容店」という、浅草地下街に入る(出る)途中にあるわけで、故に店は狭いのだ。あたしがこの店に行く様になってから3年程経っただろうか。椅子に座っていると浅草地下街を行く人々が中を見ていてその姿がなんとなく面白いのだ。

そんな床屋が終わって、さて今日は何処でランチにしようか、なのである。折角なのであたしがまだ入ったことのない店にしようと思った。あたしは生きている内に全浅草の店々を制覇してやるとこのブログを書き始めたのは確かだが、浅草はそんな男の甘い考えを見事にはじき飛ばしてくれる。

もう殆ど行ってない店ばかりなのだが(20年も経つのにである)、あたしがまだ行っていない店と云えば、ここは「尾張屋 支店(雷門店)」だろう。ただ「尾張屋 」自体は初めてではない。もっぱら本店の方に行くのだけれど、それも年に一回行けばいいのである。

なせなら「尾張屋」は確りとした値段なのである。まあ、いつも行っている「ゆで太郎」の3倍ぐらいだろうか(笑)。それに「尾張屋 雷門店」はそれこそいつも見ているのであって、いつでも行ける、という思いが沸いてしまっていたのだ。それに、休みの日は人が多いような気がして尚更だ。

天ぷらそば

そんなわけで、つい初めての訪問になってしまったのだが、今日は邪魔するものはなにもなかった。結界のある引戸をひいて中に入る。あー老舗の匂いがするのだ、真っ黒黒っ助が飛び回っている(ような気がした)。直ぐに女性の店員さんが2人掛けの席を案内してくれる。そしてあたしは「天ぷらそば」と注文を伝えた。

「天ぷらそば」は最初から決めていたのだ。今は亡きと「栃木の川上さん」が、浅草にくると何時も云っていたものだ。「尾張屋で天ぷらそばを食べて帰るのですよ」、と。その「天ぷらそば」を食べる。大きな「海老天」が二本蕎麦の中から生えている。それは壮観である。

この上に「上天ぷらそば」というものもあるけれど、たぶん「車エビ」かなにかを使っているのだろう。もう少し歳をとったら食うかなな、と思うが、あたしはこれで十分だった。「天ぷらそば」の流儀に従い衣をふにゃふにゃにしようと「天ぷら」を汁に浸す。

しかし、大きな「天ぷら」である。「かきあげそば」ではないのだ。全部が浸らない(笑)。あたしはエ海老天を一本とると頭に方から囓った。うん、うまい。そして蕎麦を手繰る。蕎麦汁を飲む。うん、これは間違いなく「尾張屋」の味であったのだ。[浅草グルメ] [お蕎麦deランチ]

天ぷらそば

尾張屋 支店(雷門店)
東京都台東区浅草一丁目1-3