千葉屋の大学芋千葉屋の大学芋


千葉屋の大学芋 と切揚

午前4時30分起床。浅草は晴れ。久しぶりにあたしの目の前に姿を現したのは、三丁目の「千葉屋」の「大学芋」である。「大学芋」と「切揚」がテーブルの上にあったのだ。「あー千葉屋か」、と半ば諦め顔のあたしに、家人は、「勤め帰りに大学芋を買うのは大変だったのよ」、とはなし掛けてくる。

しかし、なにを説明されても、あたしには食べられないもの、と云うものがある。その一つが「大学芋」なのだ。芋は食べる気になれば食べられる。だけど、この芋をコーティングしている水飴のかたまりは全然ダメなのだ。しかし、家人は少し食べて見ろ、と云う。人と気もしらないで(笑)。

あたしは先ず「切揚」の端っ子を一つ(と云ってもとても小さいものだけど)食べてみる。それはうまい。幾ら小さい、と云ってもその破壊力は抜群なのである。しかし「切揚」を見るのは「大学芋」から遡ること10年位だろうか。姿を久し振りに見たのだが、まるで量が増えたように見える躯体のマジック、いや惚れ惚れしてしまった。

大学芋と一緒にビールを呑んだ思い出

あたしは元々この種のスイーツは大好きなのだ。大好きだからこそ糖尿病になったのだよ(笑)。実績が違うんだ、とは口が裂けても言えないのだが(笑)、今度は「大学芋」の番だ。一欠片の2分の1程度をもらってみた。いやいや旨いのである。芋の甘さを味わうこともできるのだ。

それはコーティングしている水飴の比ではなかったが、ほんのりと甘いのだ。うん、これは旨いよ、と褒め讃えた。そして後は家人に任せたのだが、「千葉屋」と云うと浅草に住み始めた頃を思い出す。その頃は今よりも行動半径は更に狭く(笑)、マンションと同じ通り(言問通り)に面してある「千葉屋」へはよく通ったものだ。

あたしは「大学芋」が大好きで、ある日、ビールの酒肴にして食べてみた(いつもこの話になる。年寄りの口癖だと思って許されよ)。それはそれは旨いものだのだよ。しかし、ビールと相まって「大学芋」が腹の中で膨れて大変な目にあったのだ(笑)。また、同じことを云う、と家人に叱られたが、あたしの思い出とはそんなものなのだ(笑)。 [浅草グルメ]

千葉屋の切揚

千葉屋
東京都台東区浅草三丁目9-10