鶏レバーの唐揚げ鶏レバーの唐揚げ


鶏レバー の唐揚げ

午前3時50分起床。浅草は晴れ。千束通り商店街にある「竹松食品」の「鶏レバーの唐揚げ」である。これを家人が時々買ってきてくれる。「鶏レバーの唐揚げ」は、特別うまいという商品ではないが、まずいわけではもちろんない。ただ、あたしと「竹丸商品」をつなぐ商品になっている。

昨年はクリスマス恒例の「ローストチキン」も買えなかったのだ。これはまずいことだと一人気を揉んだのだが、そうなると「竹松食品」を確認できる商品は、この「鶏レバーの唐揚げ」だけなのだ。「竹丸商品」は鶏肉を専門に商う店で鶏しか売っていない。あたしといえば、こういう店がまだ残っている街に住んでいることに幸せを感じている。

なんとなく遣り切れない

だけど、こういう店がすっかり減ってしまったことにも落胆をしているのだ。それは樹立しているマンションである。どこにでもあるようなマンションが山ほど建つことで、なにかいいことがあるとすれば、人口が増えることだが(たぶん)、街の空気が確実に変わってしまっている。例えば、ウチの近くでは「丸十」がなくなってしまい、代わりにマンションが建った。

「丸十」は百貨店だったのである(一応)。そこにマンションが出来て人が住むようになった。近くにある千束小学校は確実に生徒が増えるが、その増えた生徒も永遠ではないだろうし、なによりも「丸十」での買い物は二度と出来なくなってしまった。なんとなく遣り切れないのだ。

かけがえのない商店街

この商店街は「吉原」と共に栄え、赤線の廃止と共に枯れてきた。なので、今はお世辞にも賑わっているとは云えない。裏浅草の利点は土地が狭いことである。それ故、大きなスーパーは出来ない。だけど好きだった「ダイマス」は「マルエツ浅草四丁目店」になった。どんどん地元の店は店を閉めている。それがいいことなのか、悪いことなのか、と云えば、あたしは悪いことだと思っている。

何よりもあたしの住んでいる街だと胸を張れることがなくなってきている。この商店街は元々は田甫だったのである。この場所を浅草田甫と正確に記している店は、今は「竹松商店」だけなのだ(たぶん)。けれどもあたしにとっては無くてはならない商店街なのであり、つまり、かけがえのない商店街なのである。[浅草グルメマップ] 

鶏レバーの唐揚げ

松鶏肉店
東京都台東区浅草三丁目-38-3