桃知商店よりのお知らせ

ペコちゃんのこと。

不二家、自主再建困難か 森永が支援検討 業界再編の火種にも

不二家が消費・賞味期限切れの原料使用していた問題をめぐり、同社製品の販売を休止する動きが16日、さらに広がった。一部を除き店頭から製品が姿を消しつつあり、主力のチョコレートやキャンデーなどの加工菓子の大幅な売り上げダウンにより、同社の自主再建が困難になる懸念が高まっている。第2位株主の森永製菓が支援を検討しているほか、老舗のブランド力や保有資産を狙い投資ファンドなどが買収に乗り出すとの観測もあり、業界再編の火種となる可能性が出てきた。(引用:フジサンケイ ビジネスアイ


大手の食品メーカーというのはたいへんな商売だなと思う。

一度不祥事が世間の目に触れると、それが全国区であるがゆえに、死活問題になってしまう。

私は、平気で賞味期限の切れた牛乳を飲み、少々異臭がしても気にしないし、落ちたものは、三秒ルールどころか、制限時間なしである。

そんな育ちの人間なので、何事も人が死ぬようなことがなければ万事よし!と思っている。

そんな私でも今回の不二家はまずかったなと思う。

それは今回の事件がやはり「信頼」の問題だからだ――少しは日本人の不潔恐怖(小此木啓吾のことば)もあるだろうが……。

世論が手のひらを返したように一変するティッピングポイント(水面下にためこんだ不満なり人気が弾ける瞬間。分岐点)に直面している恐れもあるのだ。みんな次第次第に、Googleが躓くことを望み始めている。なんかヘマするたびにマスコミはここぞとばかりに飛びつく。(引用:TechCrunch

これは「Googleのティッピング・ポイント(分岐点)―信頼は得るのは難しく、失うのは簡単。」で引用したフレーズだけれども――信頼は得るのは難しく、失うのは簡単ということを、不二家は物理的な次元で体験してしまっている。

だから、

不二家「菓子・飲料は安全」

不二家は17日、スーパーやコンビニエンスストアで販売している菓子・飲料品について、「安全です」とする見解を発表した。スーパーなどが同社商品を相次いで撤去する中で、消費者の不安を和らげるのが狙いだ。

洋菓子店以外で販売している菓子・飲料について、不二家は各菓子工場が品質国際規格「ISO」の認証を取得をしていると説明。その上で、「万全を期すための措置」として、第3者の外部審査を臨時に受ける手続きを進めていると強調している。(ニッカンスポーツ)

といったところで、それはたいした効力はもたない。

小売店が、うちは不二家さんを信頼しているから商品の撤去はしない、というのであれば、少しは違うかもしれないが――そんなことはどこもしないだろう。

つまり信頼というのは、バーチャルもリアルも関係なく働くメタ情報なのである。

メタ情報としての信頼を担保し続けてくれる外部装置はまだない――しかもそれ(信頼)が、ぶれない軸としての大衆のものであることで、それがなんだかよくわからない(明文化さえ出来ない)。

だから相補均衡が働くのだろう――ティッピング・ポイントとは限界質量のことでしかない。

ということで、私はこれからコロッケをつくるのだが、守るべき品質管理基準などあるわけはない――自家消費用である。

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食の安全通信簿 28

28回目です。 相変わらず、TVや新聞が、にぎやかな様子で・・・・・・。 いささ 続きを読む

Comments [2]

No.1

そのむかし27年も前のことですが、通学時の乗換駅にペコちゃんパーラーがありました。
その頃から、ここの乳製品は消費期限の過ぎた物を使っているという噂で持ちきりでしたね。

どのマスコミも今のようには報道していなかったなぁ
何時の頃からかこの国は変わってしまったんですね。

No.2

>西村さん@湧別さん

コメントありがとうございます。
ゴシップというか噂話というか、そういうものが、ムラ社会の解体とともに無くなるのかと思うと、人間の心の構造というのは、簡単には変わらないのでしょうね。

今は、マスコミが大きなムラ社会をつくっているようなものです。
それは村八分をつくらないと差異を確認できないようなシステムなわけですから、わたしたちはちっとも近代化していないのだと思います。

環境はムラではないのに、心の構造はムラのままなようです。
その心の構造を受け入れるパトリがないので、それだけが亡霊のように大きくなってしまっているように思います。

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