チョココロネ
あたしはセキネベーカリーのチョココロネが好きだ。(137円)
螺旋の中に閉じ込められた粉っぽいチョコレートクリームは、私の追憶の穴埋めをしているのようなものである。
(たぶん今のものの方がずっと上等に違いないが)、無意識層に沈殿している、子供の頃の、チョココロネを食べたときの嬉しい記憶(だろうと思われるもの)が呼び起こされる――しかしそれがなにものはのかは、よくわからない。
しかしそのとで、この螺旋の前では、(あたしは)ただ、どうしようもないのである。
セキネベーカリー
裏浅草的パン屋といえば、あんですMATOBAが有名だが、ちょっとだけ奥深い浅草3丁目にある(最近は元祖恵比寿ラーメンの帰りに寄ることが多い)、セキネベーカリーも忘れていただいては困るのである。
ここは創業1947年。ただの下町のパン屋である。しかしただのパン屋であることが、今は難しい。なにかといえば差別化を誉めそやすご時世である。
しかしセキネベーカリーは、品数が豊富で、菓子パンから、惣菜系のパン、食パン、フランスパンまでなんでもあるただのパン屋であることで、ただ「街的」に存在しているのである。
セキネベーカリー 台東区浅草3-41-10 03-3875-3322 ![]() |
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Comments [2]
No.1うどん星人二合さん
さすがに子供の頃は、チョコレートなど丸ごと1つもらえなかった時代なので、チョココロネの中にずっしり詰まったチョコクリームは何にも代え難いほどの幸せでした。
クリームの入れ口に張られている、頼りなさげな薄い紙....
なぜか印象強く残るものですね。
チョココロネの正しい食べ方は、先端部分をちぎり、それでまず、はみ出しそうになるクリームをすくいとってから、後は安心して食べ進むのだそうですが??
それを信じて実行すると、先端からクリームがはみ出し、服の上に落下して悲しい思いをするだけでした。
No.2momoさん
>うどん星人二合
チョココロネは追憶の味ですね。
>チョコレートなど丸ごと1つもらえなかった時代
そう、そういう時代の決して裕福ではなかったけれども、楽しい思い出としての記憶ですね。