入院中のあたし入院中のあたし


脳梗塞で入院してから7年が経った

午前4時30分起床。浅草は晴れ。2009年8月7日、忘れもしない脳梗塞で入院した日である。あの時から7年が経ち、今年もあの写真を載せてブログを書く。それはあの日を忘れないようにするための、あたしの唯一の方法なのかもしれない。

最近では、殆ど脳梗塞の後遺症は分からないだろう(と思う)。勿論、それは「他の人からみれば」であり、本人は益々酷くなる右手の動きに、最近は焦りもせずに、むしろ「諦めている」有様なのだ。

「むしろ諦める」。これも一つの方法かもしれない。世の中は思うようには動かないものなのだが、それがかつては「動いていた」、と感じていたのかもしれない。今は「むしろ諦める」。そうすることで世の中の動きが見えている(ような気がする)。

今年の小さな勉強会では2時間を越えて「はなし」をする予定でいる。「ミーム論(改)」であるが、聴く予定の人達は殆ど後遺症はないように見えるだろう。しかし、本人は意外と大変なのだ(笑)。けれど、それも頑張るのではなく、「むしろ諦める」、という姿勢で事にのぞみたい。

とりあえずはこの巨大な動きの中で流れて、それ以上のスピードで流れていくことで独自性を保つことが一つの方法になるかもしれない」(川俣正:『アートレス』:p45)

しかし、あたしは「とりあえずはこの巨大な動きの中で流れて、それ以上のスピードで流れていくこと諦めることで、独自性を消すことが一つの方法になるかもしれない」、と思うのだ。