藻琴湖の牡蠣藻琴湖の牡蠣


藻琴湖の牡蠣

宮田さんから「藻琴湖の牡蠣」が届いた。食べ物の記憶というのは個人と結びつく強烈さを持ち合わせているが、オホーツク沿岸からこうして届く牡蠣ほど強烈な記憶として残る物もない。実はこの牡蠣、金曜日の夜には家に来ていたのだが、宴席が続き日曜日の夜に漸く食べたのである。

冷蔵庫から出たばかりのこの牡蠣は、若い躯体を薄い殻に隠している。岩のような殻からは想像ができないほど中身は色が薄く黒い襞も弱々しいほどに美しい。そんな牡蠣を蒸し牡蠣にすれば、薄く開いたその殻は両手で簡単に開けられる。それは「サロマ湖の牡蠣」の比ではない。

中身の大きさもちょと小さいこの「藻琴湖の牡蠣」は、(「サロマ湖産」のものよりも)もっと気楽に「うまいだろう」と声を掛けてくれているようだ。レモンを搾り食べればこの牡蠣は文句無しにうまい。オホーツクの小さな汽水湖で水揚げされたこの若い牡蠣を、浅草で食べるているあたしはなぜか嬉しいのだ。

藻琴湖の牡蠣

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藻琴湖