サービス天丼サービス天丼 1000円也


サービス天丼 1000円也

午前4時30分起床。浅草は晴れ。この日は上野界隈をぶらついていたのだが、ランチだけはあそこにしようと決めていたのだ。湯島駅の直ぐそばにある「天久」である。ここは天ぷら屋だが、以前「湯島 春近」に行った際その隣に、渋い店があるなぁ、と関心した処だ。その上「サービス天丼」はなんと1000円円と値段が付いている。

あたしらは12時40分頃店に着いたのだが、店の中は満杯で少し待った。やがて一家族が帰り(あたしたちは)店に奥の小上がりに通された。小さな小上がりだったが、二人で座るには十分だった。お茶をだされると「サービス天丼」と100円だという「味噌汁」を頼んだ。しかし、何度でも書くが糖尿病患者にはこれはきついものだ。

あたしは「天丼」が大好きだ。だけども、食べられないもの、という思いが先にたち、どうしても敬遠しがちなのである。特に丼にもられたごはん、そのごはんにタレが染みこんでいる風景。あー、これを見たら駄目だと分かっていてもついごはんを掻き込んでしまうのだ。

ところで、このブログでは商品の値段を書くことは滅多にない。書くとすればその価格が篦棒だからだが、この1000円という値段は篦棒も篦棒、大篦棒なのである。海老が3本、イカ、キス、カボチャ、そして海苔の天ぷらがちゃんと乗っていた。海老は勿論クルマエビではないが満足できる一杯となって表れた。

この篦棒な値段というのは、あたしの常識を見事に壊してくれる。常識とは空恐ろしいモノでもある。この商品は間違いなく「贈与経済学」の云う「純正産」が「商品」に反転した結果として生まれてきたものだと感じる。あたしはごはんを3分の1しか食べなかったけれど、この「サービス天丼」はあたしの贈与の心を満足させてくれるなのだった。

サービス天丼

天久

天久
東京都文京区湯島3丁目47-9