冷し山かけそば冷し山かけそば


冷し山かけそば

午前4時30分起床。浅草はくもり。この日も暑いので冷たい蕎麦でも手繰ろうか、と思った。場所は墨田区吾妻橋の「琴富貴」だった。今でもそうだが、冷たい蕎麦と云うと「もりそば」に限る。しかし、最近はこの「とろろ」がお好みなのだった。それで「冷し山かけそば」と銘打ったこれを頼んでみた。

「とろろ」がお好みだ、なんで書くと、じじむさいと思われるかもしれないが、じじむさくても良いのである。あたしはそういう年なのだし、この「とろろ」の持つ滋養が、なんとなく分かるようになった(ような気がしている)のだ。それは第一に(オクラや納豆などにも含まれている)ネバネバのヤツである。

食べることで、滋養強壮効果や血糖値の改善などにいいらしいことがわかる(なんとなくだけれども)。食べることでしか分からないのが玉に瑕なのだが、しかし、若い頃には「とろろ」はあなり好きではなかった。天ぷらや卵とじの方が、見映えもして好きだったわけだが、これも年をとったせいだろう。

琴富貴

「琴富貴」は立ち食い蕎麦屋では無い。ちゃんとした(?)街の蕎麦屋である。値段も立ち食い蕎麦の倍近い。でも、ここで食べる一番の理由は、おいしいもものを、ゆっくりと、涼しいところで座って食べられることだろう。だから、ここは最高とはいかなくても、もしかしたら希望を叶えてくれる処なのかも知れない。

立ち食い蕎麦屋に比べれば十分に長い間待たされ、その間、蕎麦茶を飲んで待つ。ようやく「冷し山かけそば」が来た。それも、ちゃんと店員さんが持ってきてくれる。最近、自分で取りに行くことばかりなので、なにか調子が狂うが、その蕎麦の姿を見て、ほーっ、と思う。

黄色の黄身がのぞいていたのだ。成る程、ここでは蕎麦の上に「とろろ」をのせ、黄身を落とし海苔を飾る。うん、いい風景だな、と思う。ただ、「とろろ」を鮪のぶつ切りにかけたものを(普通は)「山かけ」という。しかしここでは、「とろろ」をかけることを「山かけ」と呼んでいる。それも思しれぇじゃねぇか。[浅草グルメ] [お蕎麦deランチ]

琴富貴

琴富貴
東京都墨田区吾妻橋1丁目8-5