「それは＝かつて＝あった」なのか。「カレー専門店クラウンエース上野店」が閉店してしまった（らしい）こと。（上野六丁目）

桃知商店よりのお知らせ

2021年10月 7日｜フレーズ

「それは＝かつて＝あった」なのか。「カレー専門店クラウンエース上野店」が閉店してしまった（らしい）こと。（上野六丁目）

2021年1月23日（土）
おいしいもの, 店主戯言

かつてのクラウンエース

カレー専門店クラウンエース上野店

午前3時30分起床。浅草はくもり。「カレー専門店クラウンエース上野店」が店を閉めてしまった（らしい）。（らしい）、と書くのはまだ実際に見ていないからだが、ネットで流れている画像には、平成3年1月21日（木曜日）をもって閉店することになった「閉店のお知らせ」がのっていた。

この店はずっと昔から存在を知っていたが、ようやく入れたのは2018年のことだった。つまり、この店は（あたしの）「あこがれの対象」とてたっていた。それまでは、何時もここでランチを食べよう、とは思うのだが、何か色々な思いが交差して入れないまま（「結界」という）だったのだ。それを破ったのが2108年だった。

しかし、たっているとはいえJRのガード下である。決して格好いいとは云えない外装も、JRのガード下の店だと考えると破格に写る。黄色地に黒く「クラウンエース」と書かれた看板が、「カレーしかないけど何か」、とまわりの人達を牽制していた。サンプルケースを見ればば、その値段の安さに驚いた。

かつての店はいつも大入りだった。中央を囲むようにテーブルがあり、それが一杯の人で埋まっていた。みんな嬉々としてカレーを食べている。立って待っている人までいる。だから立って待っていると、店の人が席が空いたとろに招いてくれる。そして食券を渡すとそれこそ1分程度で「カレー」のおでましとなった。

あたしはこの2018年の初めて見た時の「カレー専門店クラウンエース上野店」こそ「カレー専門店クラウンエース上野店」だと今も思っている（その後改装されてしまった）。しかし、店が無くなってしまったことは残念で悲しいことだ。正にロラン・バルト流の「それは＝かつて＝あった」になってしまった。だから、せめて（あたしが）生きている間の「それは＝かつて＝あった」としてこのブログに残そうと思うのだ。