天ぷらそば(上)天ぷらそば(上)


天ぷらそば

午前4時起床。浅草は雨。鐘ヶ淵の病院の帰りに、ランチは三丁目の「弁天」で「天ぷらそば」を手繰った。「天ぷらそば」とは云うが、これは「海老天」2本が奢ってある。立ち食いそば界隈では「海老天そば」と云わなければ出てこないものだろうし、そもそも品書きにない店もある。しかし「弁天」で「天ぷらそば」と云えばこれが出てくる。

ただし、これは「上」であり、つまり「天ぷらそばの上」と云えばこの「海老天」が2本入ったものが出てくる。「弁天」の「天ぷらそば」の「並」と「上」の違いは、「海老天」の数の違いだけである。「上は」2本、「並」は1本だけなのだ。何時の頃からこうなったのがは知らないが、きっとそのような決まりなのだろう(笑)。

天ぷらそばの二強

ついでだが薬味(ねぎ)は別になっているので好みの量を使えばいいし、「柚子」が最初からひとかけらどんぶりに入っている。突拍子もなく柚子の香りが口の中に広がるのが楽しいのであるが、「三つ葉」と「柚子」でアクセントを付けてある汁も又いいのだ。このあたりはさすが「弁天」である。

浅草で一番好きな「天ぷらそば」は「尾張屋」のそれだが、「弁天」も負けてはいない。この「海老天」が2本入っていると、ちょっと食い応えがあるし、海老の尻尾が丼から出ているその姿は、でかい海老だ、とインスタ映えもするのだ(笑)。

天ぷらそばの醍醐味

そして「天ぷらそば」の楽しみは「天ぷら」の「衣」がぐずぐずになり、そこから溶け出す海老を胎んだあぶらの旨さを楽しめるおことだろう。そのぐずぐずになった衣を肴に一杯やるのは至高のよろこびだ。下品ではあるが、下品はうまい。このうまいものを食ってビールを呑む(本当は日本酒が良いのだろうがあたしは日本酒を止めたのである)。

「弁天」は近所にある普通の蕎麦屋だ、つまり「寿司と洋食と蕎麦は、近所のがいちばんうまい。」という「街的」を体現しているのだが、近所のがいちばんいいことになっているのは「街的」の定理である。けれどよそから来たお客さんても十分に楽しめるのは、基礎体力があるからであって、まあ、あたしお勧めの蕎麦屋なのである。[浅草グルメマップ] [浅草でランチ]

天ぷらそば(上)

ビール

弁天
東京都台東区浅草三丁目21-8