特撰富士そば特撰富士そば


富士そば

午前3時30分起床。浅草はくもり。2ヶ月ぶりの「富士そば」である。「名代 富士そば 浅草店」に行ったのだが、あたしのランチの定番になりそうでならない、という不憫な場所なのである(笑)。今日は何を食おうかと考えながら入るのは、「いわもとQ浅草店」と同じである。

それにしてもここはなんでも有る。しかし、なんでもある分損をしていると思うのだ。この「何でもある」というのは、実は「何にもない」と同義語であり、過去「名代 富士そば 浅草店」で食べたものの一番は「かつ丼」なのである(笑)。しかし、「かつ丼」は御法度だ。

この「富士そば」はどうも蕎麦の出汁があたしにはあわないと思っていたのだ。ところが、前回「冷しカレーコロッケのおそば」を食べた時、こいつはうまい、と思ってしまっていた。それは「冷し」だからかもしれず、また大きな「カレーコロッケ」が舌を誤魔化していたのかもしれない。

特撰富士そば

それでだ、悩んだ挙げ句に選んだ蕎麦が「特撰富士そば」というものだった。改めてあたしは「富士そば」は初心者である(笑)。その初心者が食べる蕎麦は「富士そば」の名前が付いていた方がいいのだろう、と思ったのだ。「特撰富士そば」をテーブルに持ってきて、しばらくの間じっとそれを見ている。

これは「特撰」でいいのだろうかと思ってしまう。「特撰」と云えば(あたしはもらったことなどないが)習字のそれを想い出す(笑)。まあ、これは特別に選んだもの、選ばれたものなのだろう。「温玉」「わかめ」「油揚げ」「カニカマ」、そして「揚げ玉」だ。この中で一番気に入らないものが「油揚げ」なのである。所謂「きつね」である。こいつは甘い(笑)。

しかし、赤い「カニカマ」が全体が茶色に流れそうな気配を消していて美しいと思う。「白い温玉」もうまそうに見える。それに「揚げ玉」の仕事師らしく存在が素晴らしいし、蕎麦もなかなかやるな、と感じた。そしてこの汁を呑んでハッと気が付いた。あー普通の蕎麦の汁になっている。これはあたしの悪い記憶をものの見事に取り払う一杯だったのだ。[お蕎麦deランチ]

特撰富士そば

名代 富士そば 浅草店
東京都台東区雷門二丁目19-11