かき南そば
午前4時10分起床。浅草はくもり。
この日は三丁目の『弁天』でランチである。
弁天は2024年3月に突然暖簾を下ろし、「必ず再開します」という言葉を残して休業に入っていた弁天が、2026年3月、ついに店を再開したのだ。
この日をどれほど待ちわびたことか。というのも、この弁天こそが、あたしの中では浅草一番の蕎麦屋だったからだ。
浅草の『街的』とは、「寿司と洋食と蕎麦は、近所の店がいちばん旨い」というのが定理である。
その昔、弁天の目と鼻の先に住んでいたあたしにとって、浅草の蕎麦といえば、やはり『弁天』をおいて他にない。
さて、開店10分前に着いたのだが、既に先客が3名。あたしの後にも続々と人が並び、いよいよ暖簾が上げられた。
店内は改築され、以前よりも収容人数が増えていたが、それでも二巡目になってしまう人が出るほどの混みようだった。
品書きを眺め、今の季節ならばと【季節のおすすめ】「かき南ばん」を選択。あわせて「キリン 一番搾り」もお願いしたのだ。
弁天の「かき南」が旨いのは百も承知。
だが、あの独特の甘みの強い汁が以前のままでいてくれるだろうかと、祈るような心地で待った。
ビールをコップに注ぎ、喉を潤す。メニューを縮小しているとのことで、お馴染みの「蕎麦前」がないのは少し寂しい。
「たまご焼き」も欲しかった、なんて贅沢を思うのは、再開が嬉しすぎるせいだろう(笑)。
しばらくして、真打ち「かき南ばん」が登場した。汁には絶妙なとろみがつき、たっぷりの葱が躍っている。
主役の「かき」もゴロゴロと入っており、実に見事な佇まいだ。
まずは、かきをひとつ。口いっぱいに広がる海の旨みが、汁のコクと相まって最高の相乗効果を生んでいる。
「これだよ、これ......」と思わず頬が緩む。うまいのだよ(笑)。
汁は以前よりも少し赤みが強く感じられたが、期待を裏切らない深いコクと甘みは健在だった。
蕎麦を手繰れば、甘い葱がとろりと絡みついてくる。
葱とかきを一緒に頬張る幸福感。やっぱり『弁天』は最高にうまかったのだよ(笑)。
葱とかきを一緒に頬張れば......
勿論、最高に旨かったのだよ(笑)
[浅草グルメ] [お蕎麦deランチ]
弁天
東京都台東区浅草三丁目21-8

