二枚もりそばとビール二枚もりそばとビール


二枚もりそばとビール

午前5時10分起床。浅草は晴れ。この日の昼餉ランチは「嵯峨谷神保町店」だった。神保町店は二度目だが、独特の癖のあるうまさをちゃんと覚えていて、あたしはこの日の仕事はもうお終いと、二枚もりそばとビールを頼んだ。

最初にビールだけが出てきた。一口飲む。ここのモルツは上出来である。150円という代金が冗談のようにうまい。本当はビールは御法度なのだけれども、蕎麦屋であれば日本酒だろう、と云われるのは百も承知だけれれど、どちらも御法度、まあいいのである(なにがいいのだ)。

そうしているうちに蕎麦が出来上がる。早いものでだ。あたしは太めの蕎麦を手繰り始める。十割蕎麦なのだが蕎麦の香りはさほどしない。その代わり強力なコシが待っている。押出式製麺機製の蕎麦である。

一口手繰ると一口飲んだ。立ち喰い蕎麦とビールは相性はわからない。だけどこれが恐ろしいほど安くてうまいのだ。身体に悪いものはうまい。まさにその通りである。

いや、立ち喰い蕎麦屋でビールを飲むのは、嵯峨谷ではすっかり当たり前の様になっているけれど、ここではビール1杯限りとココロに決め、+150円の幸せを味わうのだ。

嵯峨谷神保町店
東京都千代田区神田神保町1-7 三光堂ビル1F