盛岡冷麺盛岡冷麺


冷麺文法通りの盛岡冷麺を郡山で食べることの不思議さ

午前5時起床。浅草はくもり。郡山で最後に食べたものが「盛岡冷麺」という不思議さだった。勿論、この「盛岡冷麺」は「やまなか屋 郡山さくら通り店」という(郡山では)非「街的」な店のものだが、あたしは下河原さんとの縁でこの店の名前をよく知っていたし実際に食べたことさえある。そこで「盛岡冷麺」を食べたのだが、これが全然盛岡で食べるものと違わないのだ。「盛岡冷麺」通りのうまさなのである。

もちろん麺の太さや、堅さ、スープの味については(あたしの理想とは)違うものだが、それは店ごとの違いのようなもので、冷麺文法通りのテールスープ(たぶん)、麺の盛り方(少し甘いが)、卵に掛かった白胡麻、牛のチャーシュー、胡瓜の酢漬け、そして果物と、これは紛れもなく「盛岡冷麺」だった。こんなものが郡山で食えるのである。

しかも値段は750円。それにつくっている処を一般の人達にも見えるようにとガラス張りにしている。ガラスには丁寧に名前が書いてある。曰く、「油圧機械式製法」。あたしの云い方だと「どんぐり冷麺押し出し製麺方式」。そう「本陣」で蕎麦を押し出してつくっている製法なのだが、これが盛岡で見た「盛岡冷麺」の作り方なのだ。

しかし、これは「盛岡冷麺」なのだろうか。この郡山で食べる「盛岡冷麺」を「盛岡冷麺」と呼んでいいのだろうか。「盛岡冷麺」は盛岡で食べるから「盛岡冷麺」なのであり、盛岡以外で食べるいかなるものも「盛岡冷麺」ではないのではないのか、と。それは「盛岡冷麺のようなもの」だ。生まれが違えば全部違ってくるはずのものだが、しかし、これが全くの「盛岡冷麺」なのである。「シュミラークル」とも云えようが、これが偽物だと誰が云えよう。この不思議さを何と云ったらいいのだろう、と頭を抱えるあたしなのである。

油圧機械式製法

焼肉

やまなか家郡山さくら通り店

やまなか屋 郡山さくら通り店
福島県郡山市長者3丁目1-10