湯飲み湯飲み


かきそば

午前4時45分起床。浅草は晴れ。雨の日だった。北千住にいたあたし達は、蕎麦を手繰って暖まろうということになった。千住の蕎麦屋と云えば「きそば 柏屋」である。いつもの場所である。引き戸をひくと何時もは一杯のはずの客席に空きがある。なるほど、雨のせいだなと思う。一階のテーブルに席をとる。

そしてあたし達は「かきそば」を頼んだ。直ぐにお茶が出て来て蕎麦が出来上がってくるのを待つ。そう、まずはお茶を啜るのだ。こう云うときのお茶は誠に有難い。寒い体にいい感じでお茶が入っていく。そして茶碗に書いてある創業年月日を見た。明治37年とそこにはあった。

「なに、明治時代の創業だ」。一体何年前なのか分からないあたしにGoogle先生が教えてくれる。明治37年=1904年、今から105年前の事だ。105年も前から蕎麦屋をやっていると云うのか。あたしゃもうひたすら頭が下がる。年を重ねるだけで無条件で偉いのだ。105年間もの間、潰れずに蕎麦屋をやってきただけで偉いのである。

そこの「かきそば」の登場だ。

驚いたことにここの「かきそば」はなんと牡蠣がソテーしてあるのだ。これを思い切り噛んで食べるとじゃわっと中から汁が出てくる。うまいじゃないか、うまいのだ。こういう牡蠣の処理は初めての体験だったが、腹の中から暖まるこの蕎麦に有難いなと思うランチだったのだ。[お蕎麦deランチ]

かきそば

柏屋
東京都足立区千住2丁目32