カレー南蛮そば カレー南蛮そば


カレー南蛮そば

午前4時50分起床。浅草はくもり。あたしは「カレー南蛮そば」が好きだ。中でも「翁そば」の「カレー南ばんそば玉落とし」は好きなそばの最右翼にある。もっとも「翁そば」は「カレー南蛮そば」だけではなく、その店内も含めた雰囲気そのものが好きなのだが、他の店でも「カレー南蛮そば」はよく食べる。

しかし、食べると云っても「カレー南蛮そば」にはなかなか出会えない。

蕎麦と云えば「ゆで太郎」である(あたしはだが)。「ゆで太郎」にも基本的には「カレー」を掛けた蕎麦が無いのが不思議である。例外は「メンチカツカレーそば」だろうが、それも一度出てきただけで、もう一度復活するかどうかは分からない。そして、カレーと汁は完全に分離している蕎麦だった。

ここ「墨田区役所 食堂」は「カレー南蛮そば」は定番ではなく(本当はローテーションがあるのだろうが)何時出てくるのがわからないのだ。それを見つけた時は嬉しい、というよりも、「今日は蕎麦でも食べるか」、という気持ちにさせられる。それぐらい珍し存在であるのも係わらず「カレー南蛮そば」は脱力している。

しかし、多くの種物の蕎麦がそうであるように、これは「ハイブリッド」なのだ。

それも深く深く結び付いている。この「墨田区役所 食堂」では、日々提供している「カレー」と「蕎麦」の単純な組み合わせのように見えるが、でもこのスープだけは作るのが難しいのかもしれず、「カレー南蛮」と注文が入る度に、深い寸胴から専用のものを取り出すのだ。

つまり、これは「蕎麦」に「汁」と「カレー」を「かけた」だけではなく、「蕎麦」に「カレーと汁」が一緒になったものをかけるのである。「扇そば」なら、ぐるぐると丼の中を掻き混ぜる独特の行為を端折った結果が寸胴の中と云えるだろうが、蕎麦屋にとってこの「カレー南蛮そば」をメニューに加えるのは、一筋縄ではいかない、と思わせるものなのだ。[浅草グルメ]

カレー南蛮そば

カレー南蛮そば

墨田区役所 食堂
東京都墨田区吾妻橋1丁目23-20 墨田区役所1F