天玉そば天玉そば


二葉の天玉そば

午前3時30分起床。浅草は晴れ。この日も秋葉原にいたあたしが、ランチに向かったのは「そば処 二葉」だった。この店は秋葉原側から見るとちょっと奥まった処にあるが、なんてことはない、三井記念病院の通りだ。建物は昭和感充分な年季の入った感じで、見た途端に「二葉」だと分かる貫禄がある。

入口引き戸の脇に、「天ぷら」のピラが並んでいる。中に入ると、カウンターが厨房を取り囲んでいる。何人入るのだろう、と思うが、そんなことより、なによりもいい雰囲気だ。座席はなく全員立ち席だ。あたしは1000円札を握りしめ、咄嗟に「天玉そば」をお願いする。

何にしよう、と考えてはいないのだ。そして、2人体制であっという間に蕎麦は出来上がる。一人が蕎麦を茹で、もう一人が天ぷらと汁を掛ける。なかなかいいコンビの若い衆だ。

よく見ると、テーブルの上に「PayPay」のQRコードがあった。あたしは「PayPay」で支払いできる立ち喰い蕎麦屋を初めて見たのだが、それは衝撃だった。これは凄いことだぞ、とスマホを出して「PayPay」を使おうとしたが、やっぱり1000円を渡してお釣りをもらう。

握り締めた1000円札が、私を使って、と云っていた(笑)。

「天玉そば」がやってきた。まずは蕎麦を食う。ここの蕎麦は正に立ち喰い蕎麦の蕎麦である。やや太く黒々とした蕎麦がザラとしている。汁を呑めば、あー塩辛いのだ。こうでなくちゃいけない、ともう一度、汁を呑む。

これは体にも(たぶん)悪いだろう、だからこそ、絶対にうまいのだ。この味は何処かで知った味だ、体に染み入るうまさだ。

そして、小麦粉ばかりの「天ぷら」を食べる。「天ぷら」を半分にし、汁に充分浸してまたその半分にして囓ってみる。歯応えはなくなっている。あーこれだよ、とさらに汁に浸す。ついでにたまごも崩してめちゃくちゃにした。そして、そのめちゃくちゃになった「天玉そば」を、掻っ込むのががうまいのだ。[お蕎麦deランチ]

そば処_二葉

そば処_二葉

そば処 二葉
東京都千代田区神田和泉町1-4-6