雑賀屋のあなごそばが食いたかった
この日は病院の日で、いつもの様に鐘ヶ淵へ。そこで待つこと1時間、やっと解放されると、さてランチである。今日は牛田駅で立ち喰い蕎麦を手繰ろう、と「立ち喰い 雜賀屋」によった。駅から見える赤い看板は相変わらずだった。
しかし、午前11時だというに随分と客が多いな、と思いながら、あたしは店に入ると何を食べるかを考えた。「あなごそば」があったので、それにしようと自販機のボタンを押した。食券を持って空いている席の前に立つと、厨房を預かっているおやじさんは忙しく蕎麦を茹でていた。
暫くして、おやじさんの手が空いたので注文だ。「あなごそば」の食券を渡す。しかし、おやじさんは、あいにくと今日は「あなご」がない、という。代わりに「牡蠣そば」なら出来ます、との答え。しかたがないや、と「牡蠣そば」を貰った。
岩手県産 牡蠣そば
暫く待たされたが「牡蠣そば」出てきた。なにを考えていたのか「牡蠣フライ」が蕎麦の載って出てくるものだとばかり思っていたあたしは、現実の姿をみてハッとした。それはないわな、と己の想像力の無さにうんざりするが、牡蠣フライがのっていたら、それはそれで面白かったのにと思う。
早速手繰る。普通の蕎麦はこの日が初めての体験だったが、手繰っていて不思議な感覚を覚えた。蕎麦というよりもラーメンの様な食感なのだ。そして、そのラーメン(いや蕎麦だ)を辛い醤油ベースの汁が支えている。つまり汁は甘くない。あたしの好みから云えば、少々辛すぎかな、とも思う。
そして、岩手県産だと云う牡蠣だが、これは、すばりうまかった。この「牡蠣そば」は立ち喰い蕎麦屋のものとしては、「千住 柏屋」の「かきそば」よりもうまいのでは?と思わせる牡蠣だった。そう、ここは立ち喰い蕎麦屋だ。立ち喰い蕎麦屋としてなら、もう何もいうことはないほど充実していたのである。[お蕎麦deランチ]
立ち喰い 雜賀屋
東京都足立区千住曙町2丁目3-4