カツカレー南蛮そばカツカレー南蛮そば


カツカレー南蛮そば

午前5時30分起床。浅草はくもり。金曜日は札幌に用事があり出掛けたのだが、その前にまずはランチだと「道議会食堂」へ向かったのだ。雪が溶けてぐしゃぐしゃの通路を歩く頼り無いあたしだが、正面玄関の前に立つと急にシャキッとしてやる気が出てきた。時刻は11時40分、大丈夫だ、今日は「大特ざる」にでも挑戦してやろう、と気持ちだけは前向きだったのだ。

しかし、入口の処でとんでもないものを見てしまったのである。それはにはこう書かれていた。「本日の日替り《カツカレー南蛮そば》11時30分~数量限定です。¥670」。なんと「カツカレー南蛮そば」である。ただの「カレーそば」ではないのだ。ちゃんと「カツ」がついている。

この言葉に「何時もつまらない限定品を掴まされては後悔する」というあの気持ちが反応した。

「また後悔するかもしれない」。

(「たぶん)道議会食堂の盛りからいっても、やり直しは利かないだろう......」。

黙々と湧き上がる疑念の数々、だが要は食ってみなくては分からないのだ。よし、こうなりゃやってやる、と「本日の日替り《カツカレー南蛮そば》」を頼んだのである。暫く待つ間、盛岡の「直利庵」の「カツカレーそば」を思い出していた。あれは熱くてうまかったな、と。

出てきた蕎麦は「これでよし」と決められた様に、カレーが「うどん・そば専用」のもののように、ピッタリとはまっていた。その証拠に具がないのだが、その代わりに貝割れ大根が乗っているというふしぎな様相は、まさに「カツ」と「蕎麦」と「カレー」の「ハイブリッド」である。蕎麦の上にカレーが乗り、その上からロースカツが乗っているのだ。

あたしは先ず一口と蕎麦を手繰った。長い蕎麦故の手繰りづらさだが、しかし中身は猛烈に熱い。「カツ」も一口食べたがこれも非常に熱いのだ。灼熱地獄、こんな言葉を思い浮かべながらも、蕎麦の量の多さにめげそうになりながらも、ようやく一杯完食したのである。いやーうまかった。実に見事なものである。

札幌は氷点下の寒さだった。外へ出ると額の汗が風に当たってヒヤッとした。

本日の日替り《カツカレー南蛮そば》11時30分~数量限定です。¥670

入室証

議会食堂
札幌市中央区北2条西6 北海道議会議事堂B1F